令和6年度の学会賞受賞者

2024年度(令和6年度)食品免疫学会賞

受賞者:
薩 秀夫 氏
所 属:
前橋工科大学
授賞理由:
薩秀夫氏は、腸管上皮細胞の培養系を駆使してさまざまな食品の輸送機構を解明するとともに輸送におけるサイトカインの働きを追究し、食品成分が免疫調節機能を介して生体の恒常性を維持することを示した。これらの研究アプローチは独創的で、その学術的成果は食品免疫学会賞にふさわしいと評価された。
受賞者:
田中 沙智 氏
所 属:
信州大学
授賞理由:
田中沙智氏は、野沢菜、ぶどう、りんごといった身近な食品の成分が免疫応答の促進や炎症反応の抑制に関わることを見出し、それらの作用メカニズムを解明した。食品が免疫バランスの調節に重要な役割を果たすことを分子レベルで明らかにした点で、これらの学術的成果は食品免疫学会賞にふさわしいと評価された。

2024年度(令和6年度)食品免疫産業賞

受賞者:
キッコーマン株式会社 研究チーム(代表:碇 菜穂 氏)
授賞理由:
キッコーマン株式会社の研究チーム(代表:碇 菜穂 氏)は、Pediococcus acidilactici K15は骨髄系の樹状細胞とプラズマサイトイド樹状細胞を刺激し、それぞれ異なるサイトカインを誘導して抗感染作用や抗アレルギー作用を発揮することを実証した。これらの功績は食品の免疫調節作用の基盤を明らかにしたもので応用につながる成果であり、食品免疫産業賞にふさわしいと評価された。