ご挨拶
新型コロナウィルスの日本での感染が話題になってから10か月近くがたちました。この間、我々の意識や行動様式も、社会全体も大きく変化してきたことはご承知のとおりです。ウイルスや感染症に関する一般の方々の知識も急激に増大し、PCR、自然免疫、抗体産生などの用語も、いまや生命科学の専門家だけのものではなくなっています。一方で、新型コロナウィルスの性質や、その感染に対する防御の手法、我々が生活の中でとるべき対策については、依然として不明な点が多く、専門家と称する人たちの意見も必ずしも一致していません。食生活がCOVID-19感染とどのような関係にあるのかもわからない中で、私自身「Withコロナ時代の食と栄養」といった(エビデンスに乏しい?)内容の講演を頼まれることも多く、頭を悩ましています。
本年度の日本食品免疫学会シンポジウムでは、いま一度、正確な情報を把握するために、新型コロナウイルス感染に対する生体の応答について、「ワクチン・免疫療法」、「訓練免疫」、「抗体産生」、「腸内細菌」、そして「食品」というそれぞれ異なった視点から、専門の先生方に情報提供をお願いすることにしました。私自身にとっても、大いに役に立つシンポジウムになるものと期待しています。大勢の方々のご参加をお待ちしています。
日本食品免疫学会会長 清水 誠
開催概要
本年度は、新型コロナウイルスの状況より例年開催している学術大会を中止し、新しい試みとして、『食品免疫学とウイルス感染』をテーマとするオンラインシンポジウムを開催する運びとなりました。本シンポジウムは、会員、非会員を問わず、どなたでも無料でご参加いただけます。多くの方々にとって有用な情報収集の場となりますよう願っております。なお、シンポジウム講演後、本年度の食品免疫学会賞・食品免疫産業賞の受賞講演を予定しております。
ポスターは以下のボタンよりダウンロードできます。
日時
2020年11月18日(水) 10:00~
テーマ
『食品免疫学とウイルス感染』
プログラム
- 開会の辞 10:00~
- 講演(午前の部)10:10~
◇石井 健(東京大学医科学研究所)
「COVID-19に対するワクチン・免疫療法」
◇石井 俊輔(理化学研究所)
「自然免疫の記憶 – 訓練免疫とエピゲノム変化」
◇高橋 宜聖(国立感染症研究所)
「ウイルス感染症に対する抗体・免疫研究」 - ~昼休憩~
- 講演(午後の部)13:00~
◇一戸 猛志(東京大学医科学研究所)
「腸内細菌とウイルス感染」
◇浦山 俊一(筑波大学)
「食品中の共生ウイルス」
- 食品免疫学会賞・食品免疫産業賞 受賞講演 14:30~
参加費
無料
お申込み
受付は終了いたしました、参加をいただきありがとうございました。
問い合わせ先
日本食品免疫学会ヘルプデスク
(株)国際文献社内
FAX:03-5227-8632
E-mail:jafi-desk[at]bunken.co.jp ([at]を半角@へ変更して送信願います。)